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白金堂ブログ

修理事例

ブラックトップ

エジプト 紀元前 3000年頃  に生産された研磨土器です。器の胴体部分が赤褐色で、縁部分が黒色なので、「ブラックトップ」 と総称されています。

依頼品は、ボディが大きく割れて縁部分は細かく破損している状態でした。外側はもとより、内側は日本の炮烙ように無釉ですので、この性質の生地は、接着時に使用する漆を吸い込んで接合部分が滲んでしまったり、ふき取っても痕か残こることが多いので、修理の素材としましては大変気を使う難しいものでした。

半年ほど時間を掛け少しずつ作業を進めて何とか修理をさせていただきました。

結果、エジプトの造形美と日本の金継ぎが不思議と調和し、良い感じに仕上がりました。

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「修理前の状態」 

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 「修理後」

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 「純金泥:24K使用」