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白金堂ブログ

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杜撰

最近 『杜撰』 という言葉をよく目や耳にしますが、自身の中で、そもそもの意味、言葉の由来が曖昧でしたので調べてみましたところ(諸説あるかとは思いますが)以下のよう意味らしいのでご参考まで・・・。

 「どうもきみは『ずさん』で困る」とか「やりかたがすこし『ずさん』だな」とかいう言葉は現在でも相当使われていて、「かな書き」でも意味は十分通じると思う。だが、漢字で書くとなると、これまた入試問題用語みたいになっていてむずかしい。

たしかにこの 『杜撰』 は、そのまま漢字で読めば「とせん」である。 「杜」 は 「赤棠」(あかなし)で、山野に自生する果樹の意だといわれるが、これは中国人の姓なのである。 「杜」 を 「もり」 と読むのは、いわゆる日本読みであって、その中国人の姓はdu、「森さん」とは訳せない。

「撰」 は 「選」 とはちがって、選び出して造ること、つまり著述することである。だから 『杜撰』 を 『ずさん』 と読むと故事がからんできて、「文字がでたらめで、根拠のないこと」に用いられる。

その出展は、宋の杜黙(ともく)が詩をつくると多く律に合わなかったことから、当時の人が、法式にあわないものを、 杜の撰 、つまり杜撰といったのに始まる、といわれている。

(『野客叢書』)参考文献 『中国故事』 飯塚朗著 (角川書店 )