菊の節句
中国では、紀元前のむかしから薬用植物として、 「菊」 を尊んだ。当時は、食べていたようで、現在でも和食などで、菊が添えてあることが多く見かけられるのは、盛り付けの飾りとともに、その風習の名残りだといわれています。
長寿と心神の統一を願って、人は菊を食しました。酒に菊の花びらを浮かべて飲むのが 「重陽の節句」 で、このような様式化は、はや漢代にはじまったものが、宮中に伝えられたといわれています。別名 「重九の節」 ともいわれ、九月九日と九の字が重なるためで、重九は、 「長久」 と音が通じるため、縁起が良いとして喜ばれました。
『色絵菊図向付』