獺魚を祭る
「獺」(かわうそ・かわおそともいう) は魚をよくとらえるが、岸に並べてなかなか食べないので、それが祭りの供え物のように見えるところから、かわうそが先祖の祭りをしいているようにみられるようになった。
中国古代の天文学による七十二候の一つ。すなわち、二十四節季でいう「雨水」の初候。陰暦の正月だが、今の暦でいえば、おおよそ二月二十日から二十四日のころに当たる。中国の 『呂子春秋(ろししゅんじゅう)』 や 『礼記(らいき)』 にこの言葉が見られる。
文学者の正岡子規は、かたわらに書物をとりちらかすことが多かったので、それを魚を並べるかわうそになぞらえ、「獺祭書屋主人(だっさいしょおくしゅじん)」と号した。
脱線しますが、「獺祭」 岩国で造られるこのお酒、本当に美味しいですね。
参考文献:日本大歳時記